前回のブログで、おすすめの『砂糖』を紹介しました。
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【②砂糖】美味しい料理は調味料から。
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今回は『塩』です。
まず、基本の調味料のおさらいをしましょう。
まずは基本から。「料理のさしすせそ」
料理の「さしすせぞ」聞いたことがあると思います。
さ:砂糖
し:塩
す:酢
せ:醤油(せうゆ)
そ:味噌
調味料の頭文字(違うのもある気がしますが)を取っています。
この「さしすせそ」は和食の味付けをする時に入れる順番を覚えるための語呂合わせだそうです。
塩とは
塩を2番目に入れる理由
塩も砂糖と同様、早い段階で入れることがあります。
トマトやスイカに塩をかけることありますよね??
塩は甘味を強くする作用があるので、先に入れた砂糖の甘味をより引き立たせてくれます。
塩は「浸透圧」という水分の多い食材から水分を出す作用があり、ほかの調味料をし染み込ませやすくする働きがあります。

今回紹介している順番は、あくまでも和食の煮込み料理などをイメージしています。
塩は他にも役割があるので、メニュー内容によって入れるタイミングは前後します。
主な塩の役割は?
塩には水分を出す以外に、たくさんの役割があります。
塩気をつける
イメージは魚の塩焼きですね。
いい食材といい塩を使用すると、塩の味付けだけで食材そのもの味が引き立ちます。
究極の時短レシピです。
食材を柔らかくする
塩をふると、食材から水分が出るとの同時にタンパク質が溶け出します。
このタンパク質が分解されることでお肉などの食材が柔らかくなる仕組みです。
安いお肉を5%以下の濃度の塩水に漬けて、冷蔵庫に一晩寝かせてから焼くと、ジューシーに仕上がります。
レモンやハーブ、にんにくも一緒に漬けると味変が楽しめます。
これも究極の時短レシピになります。
保存がきくようになる
保存性が高い食材、梅干しや漬物、干物にはたくさんの塩が使われています。
塩によって水分が減少するため、微生物の繁殖を防ぎ、保存性が高くなります。
もちろん塩分濃度や保存状況によってはすぐに腐敗することもあるので、注意が必要です。
臭みをとる
よくレシピに、生魚や生肉に塩を振りかけて数分おいて、出てきた水分をふき取るとあると思います。
これは塩の「浸透圧」の作用を利用し、余分な水分と臭みを食材から取り除いているのです。
調理している時、面倒で省いてしまいがちな工程ですが、実は美味しく仕上げるために重要な工程です。
臭みをしっかり抜いてあげましょう。
アクをとる
ほうれん草などを茹でる時に、熱湯に塩ひとつまみ入れます。
この工程も塩の浸透圧を使って、アクを取り除いています。
このアクは味や見た目が悪いだけではなく、体に蓄積すると害になるシュウ酸などを含んでいます。
塩の量は水の量の0.5%がちょうどいいそうです。
たっぷりの熱湯で茹でることもきれいに仕上がるコツです。
私は、だいたい4~5倍のお湯を用意しています。
変色を防ぐ
ほうれん草を茹でるのに塩を入れることできれいな色に茹で上がるだけではなく、切った側面の変色も防ぎます。
我が家では、こどものお弁当のデザートにリンゴやバナナを入れることがあります。
そのまま入れると食べる時には美味しくなさそうな色になりますが、切り口を塩水に浸してから入れると、変色を防いでくれます。
塩分濃度は05%ぐらいがおすすめです。
あまり濃度が高いと、せっかくの果物がしょっぱくなってしまいますので注意しくてださいね。
味を引き締める
塩といえば、このイメージですね。
最後に塩を入れて味を整えるという言葉もよく耳にします。
ちょっとぼんやりしている、何か足りないな~という時に、最後に塩を入れると味がぐっと引き締まります。
そういう私も面倒くさくて忘れがちですが、入れると入れないのでは確かに違います。
ちなみに私はコショウは使わないので、キッチンには置いていません。
ひまこおすすめの塩
①粟国の塩
我が家が使用する塩は少しお値段高めです。
でも塩はすぐに使い切るものではないのでコスパはいい方だと思います。
作っている会社は沖縄海塩研究所。
会社名からして、研究に研究を重ねた塩の予感がしますね。
HPを確認すると、3人の学者が本来の塩がどうあるべきかを20年研究して完成させた塩だそうです。
粟国の塩は昔ながらの手法「天日干し」の手法を用いています。
燃料を使った人工的な加熱が行われていません。
天日干しが可能な気候や海に近い広く平らな場所などが必要です。
また、高温多湿の日本では大規模なものは作れないそうです。
国産の天日塩は非常に高額と言われていますが、この『粟国の塩』は大変良心的な値段だと思います。
機械等を使用していない、手作り感のある塩。
料理に使用すると、甘味、旨味を感じます。
②五色の浜雫 自凝雫塩
私の地元、関西で作られている塩を紹介します。
作っている会社は(株)脱サラファクトリー。
その名の通り、社長は脱サラして塩職人になった方です。
「この社名を見ると、どんな塩なのか知りたくなるはず」との理由でつけたとのことです。
そして、私はまんまと引っかかった一人です。
淡路島の海水のみで作られています。
こちらは窯焚きですが、ステンレスではなく鉄窯を使用しています。
ポイント
煮込み料理より、素材そのものの味を引き出したい時にそのまま振りかけて食べるのがおススメ。
塩は調味料の中では地味な存在ですが、塩を作る過程や塩職人さんの想いによって風味が変わります。
ぜひ、いろんな塩をためしてみてください!